社名の「蒼龍」は、中国の故事にある「東西南北の守護神のうち、東を守る神様」の名前に由来します。
その名の通り、蒼龍葡萄酒は甲府盆地の東部に位置する甲州・勝沼の地で、最も伝統のあるワイナリーの一つとして、
甲州ワインの正統を守りつづけています。
現社長である鈴木卓偉の次男である大三(ヒロミ)は1975年に勝沼で生まれ育ちました。
地元の高校を卒業後、札幌学院大学進学のため北海道へ。
卒業後しばらく北海道に留まって仕事をしておりましたが、ワイナリーを継ぐ決心を固め、2004年に蒼龍葡萄酒に入社。
入社当時は様々なギャップを感じながらも、一年一年のワイン造りを大切に思うようになりました。
その後2011年には、山梨大学ワイン科学士※を取得、現在は、醸造部責任者、常務取締役として多忙な中でも、
楽しみながらワイン造りに情熱を注いでおります。
※ワイン科学士とは、山梨大学がフランスのボルドー大学に倣い、平成20年度から独自に認定しているもので、
ブドウ栽培やワイン醸造などの講義・実習を行うワイン技術者再教育コース又は大学院修士課程ワイン科学コースを修了し、
ワイン科学研究センター教員やフランス国家資格「エノログ」保有者とボルドー大学の利き酒に関する資格(DUAD)保有者で構成する資格認定委員会による
官能・利き酒試験及び筆記試験に合格した者に与えられる称号
蒼龍のワイン造りは、他のワイナリーでは見られない極めて独特の風景があると思います。
かたや“ジャパンワインチャレンジ”などで受賞するハイクオリティなワインの研究に熱を注ぐ一方で、かたや年間800klという中小ワイナリーでは群を抜く規模の
ワインを醸造する。そのため1年を通じてワインを仕込む醸造家の熱心な姿が見られます。
ゆえに、わたしたちには他のどのワイナリーにも負けない経験値を重ねているという誇りがあります。醸造スタッフは代替わりを順調に終え、皆30代以下という若い面々。
百余年の蒼龍の歴史で蓄積された醸造知識と技を継承しながらも、新しい時代の価値観や好みを敏感に読みとるセンスを持ちあわせつつ、ワイン造りに取り組んでいます。
一般的に「ワインの品質は9割がぶどうで決まる」と言われています。しかし白ワインでいえば、醸造技術が品質や味に占める影響度は1割よりも大きく、
発酵温度の1度2度の違いやアルコール度数、熟成期間の長さ、あるいはシュールリーのやり方など少しの違いで最終的な味や香りは全く異なってきます。
その中で試行錯誤を重ね、これまでよりも美味しいワインを提供できるように日々研究をつづけています。
勝沼町を東西に流れる日川の左岸と右岸沿いに自社畑を所有しています。
圃場は、標高350メートル、砂礫質土壌からなる水はけの良い平地。ぶどう品種は甲州を始め、甲斐ノワール、シャルドネ、メルロ、プチ・ヴェルドが棚仕立てにより、
栽培されています。
現在、第2圃場の垣根式による黒葡萄品種の栽培に向け、整地作業が行われています。
オーナーや醸造家、ワインアドバイザーが、ワインの醸造工程を説明しながら、ワイナリー内をご案内します。
醸造場、ボトル詰め作業場、地下のワインカーヴなどご覧いただけます。 所要時間は40分程になります。
ワイナリー訪問のお問い合わせはこちらまでご連絡下さい。
【TEL:0553-44-0026】
旧甲州街道の勝沼支所交差点をメルシャン方面に、坂を上りつめた角にオレンジ色のプロヴァンス風の洒落た建物があります。こちらが蒼龍ワイナリーになります。
1階に構えた売店の三角の出窓からは、たっぷりと日差しが差し込み、明るいそのスペースはゆったりと広く、常時、約40種のワインの試飲をお楽しみいただけます。